2駅ぐらい電車に乗ってそして降り、ただ今歩いて10分程度。


だんだん少しずつ人気がなくなってきているのは気のせい…

ぢゃあ、ないよね…。



ここらへんが異様な雰囲気をかもし出しているようにも見える。



優真君はいったい、こんなところに何の用事があるの…?



「『優真さん!!』」


その声に反応して、あたしは建物の影に隠れた。


『優真さん』って優真君のことだよね??


一瞬しか見てなかったけど、優真君と同い年くらいの人がバイクに乗ってた…ハズ。

なのに『さん』付け??


何で??


「ごめんな、遅れて。

今どうなってる」


優真君の声がいつもより一段と低い。


顔を出して見つかったら大変だから、優真君の顔までは見れないけれど、

声でわかる。



きっと今、優真君あたしを公園で助けてくれたときと同じ顔つきをしてる…。



「今は俺たちのチームが優勢です。

もう龍燐は20人程度して残っていません」



りゅうりん…??

全然わかんない。話にまったくついていけない。