「図星?」


王子が悪魔のようにニンマリと笑っているのがハッキリと見える。



「ず…図星なんかじゃない!!!」


流稀をキッと睨む。



流稀の思い通りになんていかないんだから!!!




「あっそ…」



流稀はパッとアタシから離れて、自分の席に戻る。



戻ったかと思うと、流稀がこっちを向いて




「ズボン着替えるんだけど、まだ見るの?エッチな夜満^^」




ムカムカムカ-!!!!



「エッチじゃないって!!」



ガラガラ

バシンッ




教室のドアを力強く閉めるアタシ。



怒りが頂点に達しているアタシは、膨れっ面でヅカヅカと廊下を歩いて隣の教室に入ろうとしていた




その時…



「夜満-!!!」



サキの声が廊下に響く。


「さ、沙希?!…って、玲汰も…」


「んも〜…何やってんのよ。移動教室終わっちゃったよ?!」


「えっ…もう、そんな時間?!」


「そうだよ。もう少ししたら、また予鈴が鳴ると思うけど…」



と、サキが言った瞬間チャイムが鳴り響く。


なんとまぁ、タイミングが良いこと。




てゆか、玲汰と顔を合わせづらい……


ど、どうしよう。