「はじめまして。私は椎名 杏子(シイナ キョウコ)っていいますの。良かったら友達になりませんかっ?」

黒髪の美少女は少し恥ずかしそうにはにかんで、右手を差し出した。

まるで『愛の告白』みたいだと、微笑ましく思った。

直感だけど、この美少女とはいい関係が築けるかもしれない。

私は迷わず、彼女の右手に触れた。
僅かに震えたのは潔癖症であるが故。

でも、大丈夫。
だって相手は女の子だから。

「はじめまして。私は如月 季夜(キサラギ キヨ)っていうの。こちらこそ宜しくねっ」