「…はぁ」

最早、ため息しか出ない。

急いでお父さんに今すぐ学校を転校したいと申し出たけど、『自分の決めた事に責任を持て』と、一蹴されて、あえなく撃沈。

(それにしても…)

何かかなり場違いな所に来てしまった感じ。

半ば諦めて学園の大きな門を潜れば、見慣れない高級車がずらりと並んでいた。

そこから優雅に降りてくるのは、いかにも『金持ち』って感じの人達で…

確かに雰囲気は『爽やかな感じ』ではあるけど、空気が普通じゃない様な…

(初めて見たよ…、高級車の長い行列…)