「おう、小夜も一緒か。」
人懐っこい笑顔で、篠山大和組長が笑っている。
私は、どうしていいかわからず、とりあえず頭を下げる。
「相変わらず、女みたいだな、小夜は。」
笹山大和組長は、なれなれしく私の肩を抱いてくる。
私は、どう対処していいのか困ってしまう。
ただ、笹山大和組長は、すべてを包み込む暖かい雰囲気を持っており、別に嫌な感情はわかなかった。
ただ、顔は紅潮してしまう。
そんな私の様子をみて、「男同士なんだから恥ずかしがることないだろ。」と笹山大和組長は、大きく口を開け笑う。
そんな笹山大和組長に執事が一言投げかける。
「何をしてるのですか？組長・・・」
執事の声を聞いた瞬間に笹山大和組長の体がこわばるのが私にはわかった。
「もしかしてですが・・・掃除の邪魔をなさろうとしているのですか？」
さらに執事が続ける。
