レナは、顔を真っ赤に染めながら、その手を掴み立ち上がった。
「あのお名前は?」
「あ、これは失礼致しました。私は、龍一と言います。あちらで子供と戯れているのが、大和です。」
レナが、龍一が指さした先を見ると、そこでは、大和が、片手に1人ずつ子供を抱きかかえて、こちらに連れてきていた。
その抱きかかえられた子供達は、うれしそうに、大和の髪をひっぱたり、抱きかかえられたまま動き回っていた。
「いたたたたっ。髪引っ張るなよ。ちょ、ちょっと待てよ。おい、暴れるな。落としちまうだろ。」という大和の声が聞こえてきた。
その様子は、子供達が大和を気に入り、じゃれているほのぼのとしたものだった。
「あの子達が、こんなにすぐに他人に懐くなんて・・・」
レナは、驚嘆の声をこぼした。
親に捨てられた経験を持つ子供達だけに、大人に懐くなんて、信じられない。
「ああ、大和は、得意なんですよ。・・・精神年齢が近いだけに、すぐに子供と仲良くなります。」
微笑みながら、龍一が答えた。
レナも龍一を見て、微笑み返した。


