「黙れ、蛆虫。てめぇには、話しかけてないんだよ。」
最初に話しかけてきた人とは、別のもう1人の男が、そこで初めて口を開いた。
「なに!殺されてぇ~のか?」
さらにいきり立つ男達。
2人の男は、ゆっくりと上着を脱ぐと、いきなりその上着を拳銃を持った男に投げつけた。
拳銃を持った男が、驚き、一瞬、体が硬直した次の瞬間には、2人の男が、拳銃を持った男を殴り飛ばしていた。
そして、拳銃を持った男は、倒れて、動かなくなった。
それから、2人の男達は、ゆっくりとナイフを持った男達の方を向くと、瞬く間に、4人の男を地面に殴り倒してしまった。
「お嬢さん、大丈夫でしたか?」
2人の内の1人がゆっくりとレナに近づいてくる。
近づいてきて、レナは、初めて男の顔が見えた。
その顔は、アジア系でありながら、ギリシャ彫刻のような、心を一瞬で奪ってしまうような顔。
レナは、見とれて、言葉を返すのを忘れていた。
「あの・・・どこか、怪我しましたか?」
再び男が聞いてきた。
「・・・あっ、いえ、ありがとうございます。」
レナは、深々と頭を下げる。
地面に座り込んでしまっていたレナに、男が手を差し伸べる。


