「小夜、はじめるぞ。」
真木ヒナタが、興奮した様子で私を呼ぶ。
私は、覚悟を決めて、相手のところへと歩き始める。
まるで死刑台に向っているような気分。
執事が心配そうな顔で私を見つめる。
ふと、その時、後ろから私の服を誰かが掴んだ。
振り返ると、そこには、殴られてボロボロになったポチがいた。
「ポチさん、どうしたんですか?」
「小夜兄さん、このポチに名案があります。いいですか・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・それって、いいの?」
「当たり前じゃないですか!小夜兄さん、見てください、あの相手の体を。いくら小夜兄さんでも、あんなのとまともにやったら死にますよ。それでもいいんですか?」
「・・・そうだよね・・・」
私は、ポチに説得される。


