「よし。それじゃ、適当に円を描かせておけよ。」
真木ヒナタが真壁純に命令しておいて、笑顔で戻ってきた。
「これでいいだろ?」
「いいわけないですよ。」
執事のもの凄い形相。
(カッコイイ人は、どんな顔でもカッコイイなぁ~。)
こんな状況に置かれながらも、こんなことを考えてしまう私。
真木ヒナタといると、執事の色々な表情を見れて少し私は嬉しかった。
そんな状態の時、真木ヒナタが私に聞いてきた。
「・・・・な?小夜。」
私は、妄想の世界に浸っていてはっきりと聞き取れなかった。
「はい?」
この「はい?」は、内容を聞き返したものだったが、タイミングが悪かった。


