君に許しのキスを

あいつの姿を、追っていた。

それであいつは、あたしにすぐに気付いたんだ。


何でかわからない。

足音?
気配?


とにかくあいつは振り返って、あたしのほうを見た。


目が笑ってない、営業用のスマイルで。

「どうかしましたか?」って。


あたしは言葉が出なかった。
別に用も何もなかったから。

そうしているとあいつの顔は、すっ、とこの前の冷ややかな微笑に変わった。


「何?告白?
俺のこと好きなの?」




「…はい。」