これにて、一件落着。

って言いたいところだけどそうとはいかない。
私にはもうひとつ、解決しなくちゃいけないことがあった。



佐々木誠。
これまた、小学生の時から一緒にバスケットボールをやってた幼なじみ。どちらかというと中学の時は陸より誠とのほうが仲がよかった。それに、中1の終わりから中2の最初まで付き合ってたし。でも、束縛が酷くて私から別れを告げた。それからも、彼氏ぶっていてムカついてたけど小さい頃からずっと一緒でいつも気をつかってくれて、相談にのってくれてて、だから簡単に誠を嫌いになることは出来なかった。でも、中学を卒業してから連絡を取らなくなり誠は高校まで自転車だからほとんど会わなかった。

〜♪〜
『誠』

「えっ。なに?急になんだろう」

いきなり誠から電話があった。11月だったかな。

「もしもし。」

「よっ。久しぶり。」

「うん。どーした?」

「俺さあ、昨日までカナダにいたんだよ。2週間だけどホームステイしてきた。」

「凄いじゃん!ずるい〜」
内心どうでもよかったし、イライラしてた。だって、ちょうどその時、うた番組にファイブランが出てて、裕くんの大好きなフィギュア話を司会者としてたんだもん。切りたかったけどかなり楽しそうに、しかも自慢気に話してるから電話を切ることは出来なかった。でも、神経はテレビに誠の話には適当に返事をしてた。だから、誠が何を言ってたのか全く覚えてない。でも、結局テレビにも集中できずイライラしたまま、電話もテレビも終わった。今でもムカつく。



高1の冬、予期せぬことが起こってしまった。