「じ…じゃあなんで?
なんで私は知らないの?
私…何も聞かされてなかったんだよ?」
「あ~そのこと」と言いながら瑛貴はマイクの片づけやらをしている。
「あれは、蓮の気遣い…?
ってかんじかな?
蓮…気にしてたんだよ。
会長のくせに副会長の莉緒のほうが色々と頑張ってたろ?
だから『新歓くらいは俺が頑張る』とか言っちゃってさ。
『莉緒には何も言うなよー、あいつ何か言ったら絶対手伝おうとするから』
って…口止めされてたんだ」
「俺も副会長なのになぁーそんな言葉、蓮に言わせてみてーよ」と瑛貴は付け加えてたけど私の耳には届いてなかった。
―また増えるじゃん。
好きってキモチ―
なんでそんな好かれるようなことすんのよ。
私苦しいじゃん。
もう…やだよ。

