このまま一日を終わらせたくない。
見返してやりたい。
鏡に映る自分の姿を見据えて、ゆっくりと深呼吸をする。
「よしっ!」
スッと背筋を伸ばしてパウダールームから出ると、カウンターに肘をついていたソウが真っ先に気づいた。
少し驚いた表情を浮かべてから、面白そうに笑みをつくる。
「いい顔してんじゃん」
おそらくメイクを直したことではなく、表情を指しているのだろう。
パウダールームに入る前の私は、どこか心が挫けていた。
メイクを直し、ようやく人心地ついて初めて、あつし君に反撃してやりたいと思えたのだ。
「じゃあ行くか」
ソウはカウンターに預けていた身体を起こすと、和風美人に目を向ける。
「まどか、あれ頼むな」
「ええ。仕上がったらお店に持っていくわね」
和風美人はまどかさんというらしい。
私は慌てて貸してもらったポーチを差し出す。
「あの、これ、ありがとうございました!」
まどかさんは白くて細い手でポーチを受け取ると、私の顔を見て小さく息をついた。
「元気が出たみたいで、よかった」
凛とした美貌が笑顔を浮かべ、ふんわりとした優しさを醸し出す。
まるで花が咲くような、艶やかな微笑み。
この人は本当にすべてが美しいんだと、私の拙い女としての勘が働いた。
嫌味なところなどひとつもない、心からの言葉だとわかったのだ。
例え幼い子供であろうと、女なら同性の本性には鋭いものである。
見返してやりたい。
鏡に映る自分の姿を見据えて、ゆっくりと深呼吸をする。
「よしっ!」
スッと背筋を伸ばしてパウダールームから出ると、カウンターに肘をついていたソウが真っ先に気づいた。
少し驚いた表情を浮かべてから、面白そうに笑みをつくる。
「いい顔してんじゃん」
おそらくメイクを直したことではなく、表情を指しているのだろう。
パウダールームに入る前の私は、どこか心が挫けていた。
メイクを直し、ようやく人心地ついて初めて、あつし君に反撃してやりたいと思えたのだ。
「じゃあ行くか」
ソウはカウンターに預けていた身体を起こすと、和風美人に目を向ける。
「まどか、あれ頼むな」
「ええ。仕上がったらお店に持っていくわね」
和風美人はまどかさんというらしい。
私は慌てて貸してもらったポーチを差し出す。
「あの、これ、ありがとうございました!」
まどかさんは白くて細い手でポーチを受け取ると、私の顔を見て小さく息をついた。
「元気が出たみたいで、よかった」
凛とした美貌が笑顔を浮かべ、ふんわりとした優しさを醸し出す。
まるで花が咲くような、艶やかな微笑み。
この人は本当にすべてが美しいんだと、私の拙い女としての勘が働いた。
嫌味なところなどひとつもない、心からの言葉だとわかったのだ。
例え幼い子供であろうと、女なら同性の本性には鋭いものである。



