「もしもし、忙しいのにゴメンね。。」

「やっと待ちわびてた電話がかかってきたわ。」

アンナは撮影の待ち時間で周りに気をつかいながら話した。

「連絡遅くなって本当にゴメン。」

「いいよ、毎日ママに電話してカンナの様子聞いてたから。」

「やっぱそうだったんだ。こっちもアンナの活躍全部観てたよ。みるみるうちに成長してって新しい仕事にチャレンジしていく姿、ビックリした。でもそんなの最初だけだと疑ってた。どーせアンナも私と同じように世間に持ち上げられて落とされるんだって思ってた。心の底でそーなればいい、って願ってたのかもしれない。。他人の不幸を、しかも自分のためにがんばってくれてる人の不幸を願うって最悪の人間だよね、って今すごい自己嫌悪。」

カンナは自分でも意識してなかった本心が口から出た。