セクハラ彼氏は会社の上司


はぁー、と深く溜息をついたあと、重々しく話し始めた。


「それがいないのよ……。合コンやらなにやらやってるのに全っ然出会いがないのよ!」

「そうなんだ……」


崎宮さんって恋愛に熱い人なのかな……??


「あ、いきなりなんだけど、あたしのこと崎宮さんじゃなくて紫苑でいいよ」

「じゃぁ、紫苑ちゃんで……。あ、あたしも玲那って呼んで!」

「じゃぁ、そうさせてもらう」


笑った顔にまたキューンとなっていると、「西折さん」と呼ばれてしまった。


「中曽根さんがちょっと来てくれって」

「わかりました」


コーヒー牛乳の最後の一口を飲み、あたしは中曽根さんのオフィスへと向かった。