セクハラ彼氏は会社の上司


「綺麗だったね」

秋さんのその言葉に、頷いた。

確かに綺麗だった。


でも、ほとんど上の空で、神経はいまだに繋がれている手に集中していた。


「こっちの空も、もうそろそろ星が出るね」


プラネタリウムを出て、公園を歩きながら空を見ながら秋さんが言った。

そうか……


もう、“終わり”か……

この今日限りの“恋人”も。



なぜか無性に涙が出てきそうで、上を見ながら堪えた。



今もし、流れることのない流れ星が流れたら、

あたしはこの関係が続くことを願うだろう――