ガーッ………と機械的な音を出しながらコピー機から出てくるコピー用紙を見つめながら、あたしは昨日のことを思い出していた。
「蓮実……先輩?」
「玲那?やっぱ玲那だっ!なんだ久しぶりじゃんっ!!」
あたしが“玲那"だと確信した蓮実先輩は、勢いよくあたしに抱き着いた。
「ちょっ、先輩っ!!」
「え、なにいっちょ前にスーツなんか着ちゃってーっ」
「いや、一応あたしも社会人ですから……」
「そっかー、もう大人なんだねー………あ、もしかして彼氏さん?」
そう言って蓮実先輩はあたしの隣で呆然と立つ秋さんに視線を移した。
「え、……え、まぁ」
なんだか恥ずかしくて吃りながら答えると、秋さんは笑って
「どうも」
蓮実先輩に言った。
「玲那もいい男捕まえるようになったねー」