「お願いっ!!」
あたしの顔の前で手を合わせる紫苑ちゃんを、
引き攣った顔で見つめる、あたし。
「でも……」
「今回だけだからっ!!」
こうなったのは、ついさっき。
休み時間になり休憩所でいつものコーヒー牛乳を飲んでると、紫苑ちゃんがやってきた。
「いたいたー!」
あたしを探していたらしく、見つけたあたしを見て嬉しい顔をした。
「探したよー」
「なんで?」
「ちょっとー……玲那ちゃんにお願いがあってー……」
申し訳なさそうに語尾を伸ばしながら言う紫苑ちゃんに、悪い予想しかしなかった。
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