後ろで、ケースケの「おいっ、コウタ!?」という声が聞こえたけど、無視して足を進めた。 ケースケも、女も、戸惑っているようだった。 それもそうだろう。この間までの俺なら、あのまま女の唇を受け入れ、ディープキスでもして、足腰たたせなくしてる。 それどころか、そのまま授業をサボって、あの女とラブホにでも行っているところだ。 なのに、今日、女に誘われた時、少しもムラムラしなかった。 むしろ首に回された手が、擦り寄せられた太ももが、迫ってくる艶やかな唇が 気持ち悪く感じた。