イルカが跳ねるときに飛び散る水が本当に冷たくて。
私たちはお互いを見ながらケラケラ笑った。
「すごかったな…あんな飛んでみたいし」
悠平がクスクス笑いながら言う。
「私もー」
とリオが笑うと、2人は本当に幸せそうに笑った。
「ゆ…悠平クンですよね?!」
「写真とって下さいーっ!!」
水族館を歩いていると、女子高生らしき女の子達に悠平が囲まれた。
「あー…ごめん、ちょっとデート中だから」
とリオの顔を見るとホッペに軽くキスを落とした。
「えー…最悪、彼女いたわけ?」
なんてこっちをジロジロ見つめながら、女の子達は去っていった。
「…悠平、人前でこういうことするの止めようよ」
リオがプイッとソッポを向く。
「え?怒ったー…?」
悠平がリオの顔を覗き込むと、顔を真っ赤にするリオの姿があった。
