「イルカのショー、見る?」 悠平の指差す先には『イルカのショー、今から始まるよ!』という看板が立っていた。 「うんっ」 リオが笑みを浮かべて頷く。 そのまま手を繋いで、空いている席に座った。 「人少ないね」 「だって今日、平日だよ?」 と悠平がケラケラと笑った。 つまり、私たちは撮影がオフなのにこうして遊んでいるということになる。 「こんにちはー!」 といかにもな服を着た飼育員が少ない人の前で大きくてを振った。