「ちゃんと鍵閉めとけよ?」 悠平が玄関に立つと、鍵を指差した。 「分かってるよー」 とリオが笑いながら言う。 「おやすみ」 悠平がリオのオデコに軽く唇をあてると、ドアを開けて帰っていった。 リオは鍵を閉めると 「っ…」 と顔を真っ赤にして玄関にへなへなと座り込み、おでこを両手で抑えた。 おでこには悠平の唇の感覚がまだ残っている気がした―…