「千紗も悪いよね、自分と悠平クンの撮影見せびらかしたいからって」
妃がベーッと千紗に舌を出しながら言う。
リオが妃を宥めながら
「しょうがないでしょ、千紗は悠平のこと好きなんだから」
と苦笑する。
この光景を見るのも嫌だったけど、悠平の気持ちは分かってるから何となく見る事が出来た。
「んー…何かラブラブさが足りないな…」
何てカメラマンが呟いた。
「じゃあ、千紗ちゃんが悠平君に背伸びして頬っぺたにキスして」
そう言うとカメラマンがカメラを向けた。
さっきまでスタジオ内が騒がしかったのに、一気に誰も喋らなくなった。
