偶像童話

「彼女には悪気はなかったんだよ。


というより、そもそも取り返しに来た訳ではなかったんじゃないかな」



「じゃあ何をしに来たっていうの?」



「僕に会いに」



「それだけのはずはないわ。


あの女は確かに、あなたを取り返しにきたと言ったもの」