「なら私はまだ復讐なんて出来ていないわ。


赦した覚えなんてない」



「いや、君は赦しているんだよ」



「どういう事…?」



「さっきかわいそうだと言っていたじゃないか。


それが赦すという事なんだよ」


「わからないわ」



「君には元々復讐する気なんてなかった。


同情に達してしまえばもう敵意はないという事だからね」



「うまく、理解出来ないわ」



「なら、それでいい。


無理にわかろうとしなくてもいいんだよ」