「って言うか、なんで誰もいねーんだよ」





先輩は
窓の外をキョロキョロ見てから、

台に脚を乗せたままのあたしの方に向き直った。





「うわぁ…超痛そうだな。
大丈夫か?莉愛」





先輩が…
あたしの名を呼んだ。





膝から流れる赤い血なんて
今のあたしにはどうだっていい。





心臓が
ドクンドクンと暴れだそうとしている。