じんじん。

「莉愛もつけてあげよっか?」



「えっ?それ?!」




「うん!」




麻美がそのピンクの小瓶を
揺らしながら言った。




「いや…あたしはいいよっ!
香水とか似合わないし!」




「そんなことないって~!
いいじゃん、ほら手ぇ出して!」




――その時、
無理やり香水を振りかけようとする麻美の腕を、
英司がガシッと掴んだ。