じんじん。

「ありがとう」



そう言うと、陣ちゃんの大きな手が伸びて来て、



あたしの頭をポンポンと優しく撫でた。



「ううん…」



驚きとか嬉しさとか、
今さら実感する卒業の寂しさとか、



そんな思いが一気に込み上げて来て、それが涙となって流れた。


泣かないって決めてたのに…


陣ちゃんの笑顔があたしの涙腺を簡単に壊した。