じんじん。

――「おい、莉愛?教室にカバン置きっぱなしだぞ。もう部活始まるし…」




コミュニティースペースの隅で隠れるようにうずくまるあたしに、英司が声をかけた。




「…ヒクッ」



「莉愛?どうした…泣いてるのか?何があったんだよ」



「…」



答えられずにいるあたしは、
英司のぬくもりにフワッと
包まれた。