じんじん。

「莉愛は?英司にあげないの?」



「やだ、あげない」



「えぇ~!まじかよ、お前冷たすぎ~!」



英司はさらに声を大きくした。



「もぉうるさいなぁ。嘘だよ!はい!」



「うわ!やった!チョコだ!ぃやったー!」



麻美と変わらない小さな義理チョコに本気で喜ぶ英司。



「英司、あんたほんっとわかりやすいね!」



麻美が呆れ顔で言った。