どうやら…、


サラが、手に持った剣でクロアを切ったらしい。


「サラ…」


「貴女のことは死なせない。絶対天界に連れて帰るから」


そう言って私の前に立ちはだかるサラは、女神そのものだった。


「サラ・カリノア。そこを退け」


魔王様がこちらに向かって来る。


「イヤ、退かない」


「早く退け」


「絶対退かない」


「もう知らない」


魔王様はなにやら呪文を唱え始めた。


「んっ…」


「サラ!しっかりして!」