「こっちよ」


私はサラと一緒に広い城の廊下を歩いている。


魔王様は普段は夜行性。昨日の襲撃の疲れもあって、今は寝ているので、絶対バレない。


「この部屋よ。サラ、タイムリミットは夕方。それまでに無理だったら、






人間界に飛ぶわよ」


「ハイ」


そう。この扉は強力な魔力で封じられていて、開けることが難しい。


だけど、


サラなら出来る気がしたんだ。