「じゃあ、葉桜は



長谷川の後ろの席な」


先生は無情にも、私が関わらないようにしようと決めた人の後ろの席を指定した。


神様の意地悪。




ちょっとくらい





私にも幸運をちょうだいよ…。


「あんな名前は?」


私が席に着くと、長谷川が聞いた。


「葉桜。葉桜結菜」


「そうじゃなくて。本名のほう」


ゲッ。
でも、動揺するなサラ。


「秘密」


私はペロッと舌を出して笑った。