結菜の慌てた声がする。



あぁ、私死ぬんだ。羽根が開かないや…。



そんなふうに思っていると、今私が出された窓から、結菜が飛び降りた。


何考えてるのよ。


「結菜のバカ」


そう呟いた直後、私は結菜の腕の中にいた。

ううん。
正確には結菜じゃない。




長い黒髪に、澄んだ水色の瞳。そして…、







綺麗な青い翼。


でも、結菜だと分かった。


「栞、ゴメンね。私は、サラ・カリノア。天界を逃げ出した天使よ」


「サラ…。私も、隠してた。サエラ・デセール」