青い天使

「今確かめてもいいんだけど?」


いつの間にか両手を掴まれていた。


「ちょっとヤメテよ…、変態」


私は今にも泣きそうだった。


だって―……、






怖いんだもん。


「そんなに嫌ならもういいわ。気をつけろよ」


長谷川は行ってしまった。


「待って」


私が呼ぶと、彼は“あっ?”と言って振り返った。


「ありがとう。あんた、名前は?」


私はかろうじてそう聞いた。


「匡。長谷川匡。よろしくね、結菜ちゃん」