俺は、レオがサラの手に触れていることが…、どうしようもなく嫌だった。


「私は、貴方のおかげで、彼に“愛してる”って、言えたのだから」


そう言ったサラを、無意識に抱きしめていた。


サラは驚いて振り返ったが、俺のことを見て安心したのか、身を預けて言葉を続けた。


「アテナさんと、お幸せに」


「ありがとうございます」


「レオ・カルメラ。こいつ、俺のだから手出さないでね」


「分かってるさ。リオ、お嬢様を任せたぞ」


俺達は和解して、サラと共に人間界へ向かった。