“こんな俺がいるのに” 暫くあたしの耳には横山のその言葉だけが響いていた。 「何とか言えよ!」 壁をバンッと叩く横山の行動にビクっと肩が上がる。 「誰をカッコいいと思おうとあたしの勝手だよ…。」 そう言うと、暫く無言の横山はあたしの部屋から出て行ってしまった。 へなぁ~っとへたり込むあたしは、横山の鋭い目を忘れられなかった。