「…うん。」


そう言ってあたしの唇にキスをした。


触れるだけの優しいキス。


一瞬にして離された。


昨日の記憶がみるみる蘇り、顔から蒸気が出そうなくらい。


「やめてよ…。」

「いいじゃん。誰もいないし?」


あたしの弱みを握った横山は意地悪な笑みであたしを見ている。


「あなたとあたしは…。」


「一夜限りの関係では終わらせないよ?」