あれからなんだかんだで翔汰にばれなかったみたい。

で…

成り行きで今、一緒に帰ってる。


「何か久しぶりだな。雀と一緒に帰るの」


なんて言って優しく笑う。
やっぱり…
かっこいいなぁ。

身長の高さも、長い睫毛も、ぱっちりした目も…

私、なんなんだろ。

結局、翔汰が好きなの?先生が好きなの?



いやいや。

先生の事は…ただギャップでクラッときちゃっただけ。
それだけ。


私が好きなのは…


「雀、どした?」


はっ!
と我に返る。翔汰を見ると、とても心配そうな顔をしていた。


…なんなの。
なんでドキドキするんだよ。

いつだって翔太は優しいんだから。


…いっそ翔汰に告白してフラれてしまおうか。



でも頭から離れないのは…先生。
先生のことは忘れなきゃ。
好きじゃない…
好きじゃないのに…


私が好きなのは…



――――誰?