「お、お母さんのために…我慢してあげるッ!!」
…気付かれなかったかな?
本当は少し嬉しいってこと。
べ、別に鰯と少し話せるからで、好きとかそんなんじゃないけどさっ!
家もにぎやかになるだろうし…
暗い夜道を1人で帰るのは怖かったし…
ぶつぶつ言う私に、今まで聞いたこと無いような甘くて優しい声が降ってきた。
「ありがとな。雀」
そ…んな優しい声で私の名前呼ばないでよ…。
もう…わけわかんない。
「んじゃ、俺先行くわ」
私の頭をポンポンと軽く叩くと、早足で校門をくぐり抜ける鰯。
「また夜…な。」
聞こえるか聞こえないかくらいの声で私に手を振った。
ぇ…………
えろ………///
声えろいってば!!!
