スーツを着た王子様



「……おい、大丈夫か?」



気付けば俺の腕の中にいた真崎桃は、

大粒の涙を流している。


「…結城さぁ〜ん…怖かったですぅ〜…。」



まるで赤ちゃんの様に泣いている。

はは…おもしれぇ。(笑)

「もう大丈夫だって。泣くなよ。」

俺がそう言うと、

ぴたっと泣き止んだ。


ぷっ!(笑)
ほんとおもしれぇやつ。

ペットみたいだわ。