スーツを着た王子様




車の中では桃がすごく近く感じる。
少し手を伸ばせば触れられる。




少し走った先の公園に車を停める。



「桃も期待していいよ。」

泣き出す桃にそう告げる。

「ほんとに…?
信じてもいいの?」


涙ながらに呟く。



あぁ、いいよ。
もう…俺のもんだから。



でも桃は、伝わらないと言う。



だから俺は桃を抱きしめて、耳元で



「好きだよ…桃。」





また桃の目から涙が溢れる。