彼はあの子に電話をかけようか迷っている…


彼女は携帯の画面に大粒の涙を溢している…


外は…雨


彼は雨の中…昨日の場所で後悔と申し訳なさで涙を溢している…


彼女は部屋の中…雨の音を聴きながら…今までの自分を責めて涙を溢している…


彼は彼女に電話を掛けた…


彼女の携帯画面は発信履歴から着信画面に変わり…彼からの電話を知らせている…


彼女はソレをみて涙がまた溢れだしていた…


しかし彼女は出なかった…いや…出れなかった


いつもなら飛びつく様に…喜んで出ていた彼からの電話…


今は…どうしても出れなかった…溢れだす涙と共に声が出せない…


彼は何度も掛け直した…謝りたかった…そして今までの感謝を伝えたかった…


2つの心はすれ違い…雨が涙を誘惑する…