「おっかしぃな…」

「歩人ぉ!悪ぃ悪ぃ待たせた!」


すると背後から赤髪のリーゼントを揺らしながら冴島が姿を見せた。



「ちょい保健室で爆睡しちまっててよ」



冴島が笑いながら地面に腰を下ろした。

俺も続けて同じように座り込む。



「…案外元気なんだな」

「あん?」

「いや、前の作戦があんな結果に終わって、しかも昨日も休んでたからてっきりまたヘコんでんのかと…」

「バッカヤロぃ!昨日は用事があっただけだ!そうそう毎回ヘコんでられるかよ!俺は基本的にスポンジシンキンなんだよ!」

「ポジティブシンキングね」

「…それなんだよ!」



どうやら冴島はだんだん打たれ強くなってるみたいだ。

いい傾向だな。いや、むしろダメなのか。