「…この同好会の活動って、つまりはこんな危険と隣り合わせな事もあるワケだ」
「まぁ…そうだな」
ML同好会の一員として動くのなら、愛美に近づく事は当然の事だ。
確かによく考えてみれば、いつバレてもおかしくない状況に、俺はいるのだ。
「…お前がこんな同好会にいるって愛美ちゃんが知ったら……まぁ、良くは思わねぇよな」
…俺がこの同好会に入るに当たり、まず頭に浮かんだのは、まさにそれだった。
自分のイトコが自分のファンクラブ的な物に所属してるなんて、気持ち悪いと思う事はあれど、いい気持ちになどなるワケがない。
俺と愛美の今の関係が保っていられるとは思わない。
…だからこそ、俺はバレるのが恐いのだ。
「…いいのかよ。このままで」
葉はそれを心配してくれているのだろう。
抜けているように見えて、実はしっかり人を見ている。
いいヤツだな、と改めて思った。

