ヤンキーと俺と恋と


そしてテスト週間が始まった。


ウチの学校はテスト一週間前は部活動は完全休止し、全生徒がテスト勉強に励むよう促すシステムだ。



俺達一年生もこの学校に入り初めてのテストなワケだから、なおのこと真っ直ぐ家に帰り、自宅で初テストに向けて勉強しなければならない。







──ならないハズなのだが……





「なんじゃこの格好はぁぁ!!!!」





ぶっといドカンの学生ズボンに、何やら刺繍が入りまくった短ラン、そしてムースかなんかでガチガチに固められたリーゼントの頭。



格好だけなら冴島と瓜二つの俺と葉がそこにいた。



「なにが?」



そして何やらニコニコと上機嫌な冴島が、俺達の前で満足そうに俺達の変わり果てた姿を見て言った。