ヤンキーと俺と恋と


「…まぁ、でもよ、お前の言うことも一理あるぜ歩人」


冴島が倒れている俺を見下ろしながら言う。



「確かに印象ってのは必要かもしんねぇ。イキナリ告白してオッケーもらえるなんてあんま聞かねぇしな」

「…だろ?」



俺は体を起こし、冴島に向き直した。



「でもよ、コツコツ上げるなんて俺は性に合わん。上げるなら一気に、だ」

「一気?そんな一気に印象上げる事なんて…」



考える。


人に対する印象なんてのは日々の積み重ねで決まる。

何かアクションを起こす事でその人の印象がガラッと変わる事もあるが、それは大低悪い方に、じゃないか?


良い印象を一気に与えるようなアクションなんてそうそうないと思うんだが……



「……無理だろ」


考えた末の結論を出す。