週末明けの月曜日。
恒例となった愛美との登校。
相変わらず他愛もない会話をしながら学校への道のりをいく。
「──…でねー、ユキがさぁ、その店員のメアド聞いたんだよ。そしたら教えてくれたそのメアドが業者のメアドだったんだって!」
「…災難だなそりゃ…。でもそもそもいきなり店員のメアド聞くのがおかしいだろ」
「あはは!確かに!」
いつも通りの会話だが、俺はふと、不思議に思った。
そういえばコイツ、冴島に告られた話とか全然しないな。愚痴ってきてもいい話題だろうに。
ま、どーでもいーけど。
世間はいつも通りの月曜日だが、俺の中では今までと異なる。
なんせ“クラブ”に入ってしまったから。
そう、今日から部員二人の同好会の活動が開始されるのだ。
その同好会も、隣にいるコイツと冴島をくっつけさせるのが目的だ。
…よってその存在は愛美本人に知られるワケにはいかない。