ヤンキーと俺と恋と



「よーし、やっぱファンクラブ作るからには、俺らにニックネームみたいのが必要だな!」


…ちょっとまて!何勝手にどんどん話進めてんだ!

しかもニックネームとかも完全にアイツらの影響だろ!



「お前は…中村歩人だから…歩人……Aだな」



Aー!?えー!?

歩人のA!?

単純すぎるだろ!



「そして俺は…Lだな。龍平のL」



L!?

なんでアルファベット?

てか龍平ならRだバカ!



「LAか。ロスみたいだな。かっけーじゃん」



一人満足気な冴島。


まてまてまてまて!

このままじゃマジでファンクラブ出来ちまう!しかも完全に俺も入る事前提だ!



「ちょ、ちょっとまてよ!本当にクラブ作んのか!?もし作ったところで愛美に近づけるなんて保証はないし、むしろ気持ち悪がられるかもしれねぇし、そもそも護衛とか言ってるけど結局パクリじゃねぇか!基本的にパクリだろ!それにお前はLじゃねぇRだ!」



一気にまくし立てる。

が、言い切った後に少し後悔した。


ヤバイ、殴られるか?


いや、しかし今ので考えを改めてくれるなら多少殴られても平気だ。