「…ファンクラブ?」
また妙な事言い出しやがった。
奴らに触発されたか?
「おぅよ!俺らでファンクラブ作って、少しでも愛美ちゃんに近づくんだよ!」
ファンクラブって近づけんのか…?
ていうか“ら”ってなんだよ。俺もかよ。
「…結局、アイツらのパクリって事だろ」
「ちっげぇーよバカ!」
ゴツンと鈍い音が頭上で鳴る。
「いってぇー!」
「俺が奴らなんかパクるかバカ!俺らのやるファンクラブは、奴らから守るのも仕事なんだよ。つまり本当の護衛も仕事の一つ!」
「護衛って…」
まんまパクリじゃねぇか!
と、殴られるのが嫌なので心の中で悪態をつく。

